フィラリアの予防

Heartworm prevention

フィラリアの予防

診察台に立っている犬

フィラリアとは、別名「犬糸状虫」と呼ばれる生物の名前です。心臓にすみついてさまざまな障害をおこす細長い虫で、長いもので28cmもあり、心臓に寄生すると血液の流れが悪くなって肝臓・腎臓・肺など多くの臓器に異常をきたします。
特に小型犬は心臓も小さいので、少数寄生でも重い障害を起こします。犬たちの死因のトップがこのフィラリア症という、とても怖い病気です。
猫やフェレットもフィラリアに感染しますので、出来るだけ予防するようにしてください。

Fundamental knowledge

フィラリア予防の基礎知識

血液検査を受けましょう

フィラリアは蚊が媒介するため、夏を越すたびに感染率が高くなります。血液を調べれば、感染しているかどうかがわかりますのでぜひチェックを。寄生しているかどうかは、血液中の子虫検査と免疫検査によって行われます。また飼い主が普段から注意深く観察して、少しでも気がついたことがあれば病院へ。胸部X線検査の結果も重要な診断基準となります。

毎月1回の投薬でフィラリアは予防できます

フィラリア症の感染を予防できるワクチンはありません。 が、愛犬をフィラリアから守るための予防薬があるのです。この予防薬は、蚊から感染した幼虫が心臓にたどり着くまでに完全に殺すというものです。投薬は1ヵ月に1回だけの安全な方法です。

投薬は、獣医師の指示に従い続けてください 

予防薬の投薬は、蚊からの感染がはじまって1ヵ月後から、感染が終わって1ヵ月後まで。その間は必ず、1ヵ月間隔で、毎月1回の投薬を行うことが大切です。
途中でやめてしまったり、1ヵ月でも忘れたりしては、せっかくの投薬もムダになりかねません。投薬を始めたら最後まできちんと。それだけは忘れないでください。

こんな症状に注意してください 

比較的、飼い主が気づきやすいもの

  • 食欲がなくなる
  • 体重が減少する
  • 散歩に行きたがらない
  • 運動後に失神して倒れる
  • ゼーゼーした咳をする

そのほか気をつけたいもの

  • 呼吸が速くなる
  • 口、眼などの粘膜に赤みがない(貧血)
  • 胸囲が大きくなってきた(腹水)
  • 尿が赤ワインのように赤みを帯びる(血色素尿)